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作詞/作曲:大森靖子

一音も無駄にできないのが大森靖子の録音。ファースト・テイクに思いのすべてを込めてくる。アナログ録音を得意とするヴェテラン・エンジニアの近藤祥昭氏はその天性のひらめきと響きを一瞬たりともミスらずに録音した。

私のお気に入りのぬいぐるみのテーマソング。毎日抱いて寝ていたら真っ黒になってしまった。私の悪いものを吸い込んでくれてるからこんなに汚れてしまったのかな。ぬいぐるみの写メールやイラストをプロデューサーの直枝さんにLINEでおくったら、「かわいいね!」と言ってくれた。直枝さんは、お父さんくらいの年齢なんだけど、かっこいいし、優しいし、かわいい人。この「絶対少女」のアルバムの最初の取材がミュージックマガジンで、インタビュアーが最新号を置いていって、それを読みながら、「こんなよくわかんない単語で音楽のこと説明されて点とかつけられても私よくわかんないです」って言ったら、直枝さんは「僕はこういうのだけを気にして30年やってきた人間だよ」と言っていた。私は、私が死んだあとに私の音楽がどうなろうが全く興味がない、音源っていうものへの執着がまるでなくて、むしろ、既に過去になってしまったものがCDにパッキングされていつまでも売られるということに恐怖すら感じている。直枝さんは逆で、盤への愛情が溢れているから、ちょうど私に完全に欠落している部分を直枝さんが大事にしてくれて、バランスいいなあと思う。大先輩なのに、素直に驚いたり感心したりしてくれるのが伝わって、尊敬できる。昨日、iPhoneの写メールの顔をちっちゃくしたり、目を大きくしたりクマやニキビを消したりできるアプリを教えてあげたらすぐにダウンロードしていた。本当にかわいいかわいい直枝さんはもうなんかかわいすぎて昨日変な夢みてしまった。内緒だけど。